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人事考課とフィードバック - 従業員の定着率や積極性向上の鍵

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最高の人材を維持することは企業としての成功に大きく寄与しますが、これに伴って非常に大きな課題が生まれるのもまた確かです。 従業員が生産性を肌で感じ、評価・重用されていると実感できるようにしてこそ、彼らが転職のチャンスに敢えて背を向け、御社に残ってくれる可能性が高まるのです。

従業員の満足度を軽視してしまうと、職場環境が険悪になるだけでは済まず、多大なリスクが生じます。 The Engagement Instituteが2017年に行った調査では、熱意に欠ける従業員が企業にもたらすコストは年間4500億~5500億ドル(USD)に上るという結果が出ています。

したがって、継続的なフィードバックプロセスに本腰を入れ、年に一度の人事考課もその有効性を高めるべく徹底的に見直すことが不可欠です。 Gallupによる最近の調査では、業績に関するフィードバックのプロセスに満足している従業員は、業務にもより積極的であり、組織への忠誠心が強く、現在の職場に残る可能性が高いことが指摘されています。 これは、従業員と企業の双方にとってプラスとなります。この調査によると、非常に献身的な従業員を持つ企業は、無気力な従業員を抱える競合他社よりも以下のような面で優れています。
• 顧客による評価が10%高い
• 収益性が21%高い
• 生産性が20%高い
• 離職率が24~59%低い
• 常習的欠勤率が41%低い

率直かつオープンなコミュニケーションの土壌固め
昨今の求職者は、職務能力を伸ばして成長を遂げるためにも、業績に関する前向きかつ建設的なフィードバックを継続的に受けたいと望んでいます。 こまめにフィードバックを提供し、その集大成として包括的な年次人事考課を実施することは、最高の人材を維持するためのコスト効率の良い方法です。

フィードバックは具体的に行い、事前に合意した職務内容や基準に照らして従業員のパフォーマンスがどうだったかを評価する必要があります。 数量に関するフィードバックも大事ですが、従業員のソフトスキルや企業文化への適合性に関する質的なフィードバックを提供することも非常に重要です。

ただし、年次人事考課は、決して従業員が自らのパフォーマンスの問題や難点について知る初めての機会であってはなりません。 従業員が進むべき道を逸れないよう管理するには、フィードバックやアドバイスのタイムリーな提供が不可欠です。年次人事考課はあくまでそれらの情報を活用して大局に光を当て、その後の計画を立てる場とすべきでしょう。

雇用のプロに言わせれば、計画の甘い業績評価を行うぐらいならまったく実施しない方がましというケースも多いようです。 その点、体系的なプロセスに従えば漏れがないよう徹底できますし、実のあるコミュニケーションの機会を最大化できます。

人事考課を成功に導くための準備手順
1. 管理者と従業員の双方が十分に準備できるよう、余裕をもって事前通知を行える日付を設定します。 そして、中断されたり気が散ったりすることのない場所を選びます。
2. 同時に、従業員の現在の職務内容と、前年の人事考課のコピー、事前に記入すべき自己評価フォームを本人に渡します。
3. 当年中に感じたことを踏まえて仮評価を作成します。その際、以下についても考慮しましょう。

a. 業績について過去に話した内容のメモ
b. 前年の人事考課
c. 業績に関する目標や期待事項
d. 前年に記録された高評価項目および問題点

4. その従業員の仕事ぶりを知っている他の管理者にフィードバックを求めます。

成果を称え、従業員のキャリア目標にも触れる人事考課を丁寧に準備することは、従業員の積極性の維持、ひいては最高の人材の定着につながる有意義な投資です。